The Strokes "Is This It"とミニマリズム
今回は音楽について書いていきます。
第一弾はストロークスの「Is This It」です。
私とストロークスの出逢いは大学3回生の時です。YouTubeでStrokesの"Under Cover Of Darkness"(Album:Angles/2011年)のライブ動画を偶然にも発見したことから始まりました。
初めて聴いた時の印象は
「ギター2本の絡みがかっこいい、そしてなにより、ドラムがすっごくシンプル」といった様なものでした。
その後、TSUTAYAにCDをレンタルしに行き、アルバムを通して聴きましたがハマりませんでした。
その後、幾つかの音楽レビューを見ていくにつれ、「Anglesは他のストロークスのアルバムとは違う」「"Is This It"という一枚目のアルバムは00年代の名盤、必聴」という記事を目にすることとなります。
そんなに言うなら…と、Is This Itを購入しました。購入したのはUK盤です。
↑こちらがUK盤。
↑こちらがUS盤
ジャケットと収録楽曲1曲の違いがあります。その辺は調べてみるとすぐ出ますので、知らない方は調べてみてください。
UK盤、白と黒のジャケットがスタイリッシュ。
本家アメリカでは何故か発禁となってしまったそうで、上記のようなジャケットとなっております、気に入らないデザインです。
サウンドはというと、とにかくシンプル。
ストロークスは、ボーカルのJulian Casablancas(ジュリアン カサブランカス)を筆頭に
ギターのAlbert Hammond, Jr.(アルバート ハモンドジュニア)と Nicholas Valensi(ニック ヴァレンシ)
ベースのNikolai Philippe Fraiture(ニコライ フレイチュア)とドラムのFabrizio Moretti(ファブリツィオ モレッティ)
の5人から成ります。
1999年の結成時から2016年の今日まで、ずっと同じメンバーで活動しております。
(メンバー間で色々あったようですが…)
かっこいいですね。
肝心のサウンドです。
Is This Itの一曲目「Is This It」
とにかく緩い。
「え?これが名盤の一曲目なの?本気?」と思う緩さです。
機会音で始まり、シンプルなハイハットのエイトビートが微妙にスネアのリズムを変えながら一曲通して叩かれる。コードもシンプル。ベースでリズムを奏で、あっという間の2分32秒が終わる。
拍子抜けする。
2曲目の「The Modern Age」からはジュリアンの熱いボーカルの楽曲たちが始まる。ホッとする。
アルバムを通して、ドラムがとにかくシンプル。誰でも叩けてしまうのではないか?と思ってしまう(失礼)。
ドラム始めたての方が基本を覚えるときにやるといいんだろうなぁ、とか思ってしまう。
Strokesに出会うまで、ドラムが割とドコドコした音楽ばかりを聴いていたので、こんなシンプルなドラムで楽曲が成立してしまうということに驚きを隠せなかった。
AnglesよりIs This Itの方がドラムがより簡潔であるので、驚きは増しました。
このアルバムはメンバー5人で完結しています。サウンドもギター2本、ベース、ドラム、それにボーカルのみ、です。コーラス、鍵盤も入っておりません。
これならライブでも簡単に再現できますね。
AnglesからStrokesに入ったのでIs This Itのリアルタイム世代ではないです。
これをリアルタイムで聴いたら90年代後半のうるさいサウンドと対象的な軽いサウンドに、リスナー達もびっくりしたんだろうなぁ。
総括すると、サウンドは とにかくシンプル。コード進行もビートもミニマル。上記のように重ね撮りもなく、歪みもほとんどなく、軽いサウンド。
単調なドラムのリズムも、ずっと聴いてるとクセになってしまう。
(後に私はKraftwerkのComputer WorldやTour De Franceにハマっていくのですが、シンプルで最小限なビートが好きだったってことなんでしょう。Strokesと出逢って気付くことができました。ありがとうストロークス、ありがとうファブ。)